Nature ハイライト

神経科学:発話のための脳の構成

Nature 495, 7441

発話中のヒトの頭部。
発話中のヒトの頭部。 | 拡大する

Credit: Jared Narvid and Edward Chang

発話を行うには、唇・顎・舌・咽頭を正確なタイミングで協調させて動かす必要がある。E Changたちは今回、発話の正確な運動制御の神経基盤を調べた。ヒトの感覚運動皮質から得られた多点電極記録によって、発話に関与する脳領域が、顔と声道の体部位対応的な表現に従って並び、多数の細胞からなる複数の細胞集団が特定の音声素性(phonetic feature)に対応していることがわかった。特に興味深いのは、腹側感覚運動皮質の最も背側の端にある、咽頭に対応するまた別の表現領域で、ここはヒト以外の霊長類には外見上は存在せず、発話の制御に特化して独自に発達した特徴だと考えられる。

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