Nature ハイライト

神経:認知機能低下に待ったをかける

Nature 483, 7388

神経変性疾患に伴う認知機能低下の原因は、まだ完全にはわかっていない。新たな研究で、アルツハイマー病に関連した神経毒性が、神経可塑性に必須の遺伝子の発現を低下させるという、新規のエピジェネティックな機構が明らかになった。2種類のアルツハイマー病マウスモデルと、ヒト患者の死後検体では、エピジェネティック調節因子であるヒストンデアセチラーゼ2(HDAC2)の発現が上昇していた。マウスで、短鎖ヘアピンRNAを用いたノックダウンによりHDAC2の発現上昇を打ち消すと、HDAC2標的遺伝子の発現が回復し、神経変性に伴う記憶障害が消失した。

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