Nature ハイライト

物理:微小機械の運動の基底状態

Nature 475, 7356

共振器光工学の分野では、光を使って、機械共振器をその運動の量子基底状態へ冷却することが長年の目標であった。Teufelたちは、最近開発されたドラム形のフレキシブルなアルミニウム膜を超伝導回路に組み入れた系によって、今回まさにその目標を実現した。昨年、機械共振器の基底状態への冷却が、これとは違った種類のデバイスで初めて実証されたが、今回の新しいデバイスでの量子状態はそれよりずっと寿命が長く、量子力学の基本原理を直接検証することが可能である。最初の一歩として、ハイゼンベルグ限界から約5倍しか離れていない、量子限界によって制限される位置測定が行われた。

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