Nature ハイライト

物理:究極の波束制御法

Nature 465, 7300

ここ数十年間に、2つの技術が分子過程を調べる方法を大きく変えた。すなわち、量子干渉効果を整形したレーザーパルスによって操作することによる動力学的過程のコヒーレント制御と、単一分子検出である。今回Brinksたちが、この2つの方法は組み合わせることができ、そうすることで周囲条件において1個の分子の振動波束干渉の観察だけでなく、操作も可能になることを示した。この単一分子法は究極のコヒーレント制御の実現を保証するものであり、集光複合体、光活性タンパク質、共役重合体、金属ナノ構造体や有機金属ハイブリッドナノ構造体などのさまざまな系で、分子機能の詳細および分子機能がそれらの系の動力学的性質から受ける影響を解明するのに役立ちそうだ。

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