Nature ハイライト

医学:メラノーマの変異遺伝子

Nature 457, 7229

良性、悪性を問わず多くのメラノーマでは、MAPKシグナル伝達系の構成的活性化につながるBRAFNRASの変異が、高い頻度で見つかっている。しかし、ブドウ膜メラノーマ(目の色素に富む組織の細胞から生じる)や青色母斑(濃い藍色の良性のほくろの一種)では、これらの変異は見つかっていなかった。今回、生検試料の遺伝子スクリーニングの結果、これらの型のメラノーマではその代わりに、Gタンパク質のαサブユニットをコードする遺伝子のGNAQに高い頻度で活性化変異があって、やはりMAPK経路の活性化につながることが明らかになった。このことから、GNAQの下流に位置するシグナル伝達系成分が治療の標的になる可能性が考えられる。

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