Nature ハイライト

Cover Story:山脈を動かす:山脈を削ったり高くしたりする氷河

Nature 467, 7313

山脈を動かす:山脈を削ったり高くしたりする氷河
山脈を動かす:山脈を削ったり高くしたりする氷河 | 拡大する

Credit: Stuart Thomson

氷河浸食は、山脈高度の制御に重要な役割を果たすと考えられている。氷河は強力な浸食作用因子で、氷河による削剥として知られる過程により、活動的な山脈が永久氷河の高度を大きく超えて高くなることを妨げていると一般に考えられている。しかし、新生代後期に氷河化していたパタゴニア・アンデス山脈で得られた浸食パターンと気候データの研究から、氷河は山脈をより高くするという逆の効果ももっている可能性があることが示唆されている。このような極域では、氷河は保護層として働いて、隆起する山脈を浸食から保護し、氷河による削剥が起こった場合に予測される高度よりもはるかに高い高度まで到達させていたことがわかった。表紙は、ラグーナ・トーレから見た標高3,130メートルのセロ・トーレの山頂(Letter p.313, N&V p.281)。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度