Nature ハイライト

生理:食べ物へラジカルにアプローチ

Nature 454, 7206

腸管由来ホルモンのグレリンは、視床下部弓状核にある神経ペプチドY/アグーチ関連タンパク質(NPY/AgRP)ニューロンを調節することで摂食を促進する。その仕組みはよくわかっていなかったが、今回マウスでの研究から、グレリンで誘発される食欲増進が、視床下部ミトコンドリアでの脂肪燃焼によって駆動されることが明らかになった。この燃焼でフリーラジカルが生成され、ミトコンドリアの脱共役タンパク質2によって除去される。この結果から、食欲の調節にフリーラジカルが関与していて、フリーラジカル発生を妨げるような方法が摂食や満腹感に影響を及ぼす可能性が浮かび上がってくる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度