Nature ハイライト 視覚:時計を気にする網膜細胞 2008年5月1日 Nature 453, 7191 哺乳類の網膜には、桿体、錐体、メラノプシン含有細胞という3種類の光受容細胞が存在する。桿体と錐体は視覚にかかわるが、他に概日時計の光同調にも関与していることがわかっている。Gülerたちは、桿体と錐体が担っている像形成とは関係ない方の役割(概日周期機能)に、メラノプシン含有細胞を介したシグナル伝達が含まれていることを明らかにした。今回の知見から考えて、睡眠障害や季節性のうつに悩む患者では、視覚に問題がない場合でも、光感知やメラトニン抑制の検査が役立つ可能性がある。 2008年5月1日号の Nature ハイライト 工学:メムリスタンスの登場 進化:原始の被子植物の残存種 細胞:三次元空間内での白血球の移動 遺伝:8人のゲノム 免疫:毒素と自己免疫 宇宙:木星の影の下で 気候:10年スケールの気候予測 複雑系:ネットワークの不足部分を推測する 視覚:時計を気にする網膜細胞 量子宇宙論:リアリティ・チェック 目次へ戻る