Nature ハイライト

細胞:NUMBの抗癌作用

Nature 451, 7174

NUMBタンパク質は、NOTCHファミリーの細胞膜受容体との相互作用を介して細胞運命の決定にかかわっており、またエンドサイトーシスでも働いている。ヒトの乳癌ではNUMBの発現が低下していることが知られている。今回、NUMBが腫瘍抑制タンパク質として働くことがわかった。NUMBはユビキチンリガーゼHdm2を阻害し、それによって重要な腫瘍抑制タンパク質p53の分解を防ぐのである。さらに、乳癌では、NUMBの発現量の低さが予後不良に結びつくこともわかった。これらの知見は、細胞生物学でこれまで無関係と考えられていた2つの分野を結びつけるもので、癌の合理的治療法の設計にかかわってきそうだ。

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