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工学:さらによいバイオ燃料を求めて

Nature 451, 7174

「高級」アルコールは、エネルギー密度が高く吸湿性が低いことから、バイオ燃料としてのメリットがエタノールよりも高く、「分枝」アルコールは対応する直鎖アルコールと比べてオクタン価が高い。しかし、高級アルコールや分枝アルコール類は、自然界の微生物を使って経済効率よく生合成することができなかった。今回、大腸菌株の1つを遺伝子操作することにより、高級アルコールであるイソブタノール、1-ブタノール、2-フェニルエタノールなどを、再生可能な資源であるグルコースから産生する株が作り出された。この方式は、アミノ酸生合成経路の中間体を流用して目的のアルコールを合成するもので、微生物発酵による大規模なバイオ燃料生産を促進する可能性がある。

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