Nature ハイライト

植物:気孔が作られる機構

Nature 445, 7127

植物がガス交換を行うための構造である気孔は、植物の陸地への進出を可能にした重要な新装備の1つである。トータルでみれば、気孔の活動は地球全体の炭素循環や水循環に大きな影響を与えている。このため、気孔を作り出すための生合成経路が見つかれば、広い関心をよぶことだろう。今週号では2つの研究グループが、SPEECHLESSMUTEFAMAという近縁の3つの遺伝子の連続的な発現を含む経路を見つけたことを報告している。このことから、これら3種のよく似た塩基性ヘリックス・ループ・ヘリックスタンパク質が、順次連続的に作用して気孔の分化を制御していることが示唆される。この機構は、動物における細胞種の分化と酷似している。

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