Nature ハイライト

遺伝:認知症を引き起こす変異

Nature 442, 7105

増殖因子の1つをコードするprogranulin遺伝子の変異が前頭側頭型認知症(FTD)を引き起こすことを、2つの神経科学者グループが発見した。この疾患は、65歳未満で発症する認知症では2番目に多いもので、記憶や人格が損なわれ、また運動性にも影響する場合がある。これまでに微小管結合タンパク質タウとよばれる近傍にある遺伝子の変異が、FTDの一部と関連があることがわかっていたが、すべての症例に関連するわけではなかった。今回の発見は、この疾患の原因をめぐるこうしたあいまいさを解消する一助となりそうだ。

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