Nature ハイライト

生理:フェロモンをかぎつける

Nature 442, 7103

マウスの鼻で、これまでのものとは違う一群の嗅覚受容体が見つかった。その一部はフェロモンを感知する働きをするらしく、したがって交尾行動に関係している可能性がある。これらの受容体の遺伝子は魚類やヒトでも見つかっており、ヒトのフェロモン受容体が近々見つかることも期待される。新しく見つかった痕跡アミン関連受容体(trace amine-associated receptor、TAAR)は、鼻腔の内側を覆っている独特な細胞群の表面にあり、匂いを感知するさまざまな受容体分子群とは異なっている。少なくとも3種類のTAARは、マウスの尿に含まれるそれぞれ別の化合物を認識することから、個体どうしが交わす、かすかでとらえにくい化学的シグナルを検出する役割を担っていると考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度