Nature ハイライト

分子生物学:RNAを介するトランスポゾン挿入機構

Nature 599, 7885

トランスポゾンは自身の転位に関与するタンパク質をコードしているが、一部のクラスのトランスポゾンが、これに加えて自身の挿入にRNAにガイドされるCasタンパク質も使っていることが最近明らかになった。M Jinekたちは今回、RNAに結合したCas12kが、トランスポゾンタンパク質であるTnsCの重合体が結合した標的DNAと相互作用している状態の構造を解いている。生化学研究から、Cas12k-ガイドRNAの複合体は標的部位選択を助け、TnsCの重合を開始させることが明らかになった。これによってDNAのリモデリングが起こり、TnsBトランスポザーゼが挿入を仲介できるようになる。

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