Nature ハイライト

分子生物学:酵母ゲノムのタンパク質構造

Nature 592, 7853

真核生物の染色体には多くのタンパク質が結合していて、これが染色体の完全性を保ち、遺伝子を調節しているが、これらの結合はごく一部しか解明されていない。今回F Pughたちは、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)でChIP-exo/seq(chromatin immunoprecipitation, exonuclease digestion and DNA sequencing)法を用いて、転写、DNA複製、セントロメア、サブテロメア、トランスポゾンに関係する、約400種類のタンパク質からなるタンパク質集合体の結合部位を、ほぼ塩基対レベルの分解能で確定している。この研究によって、構成的な遺伝子と誘導可能な遺伝子では異なる集合体が形成されていることが示され、また転写因子の相互作用ネットワークが明らかになった。

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