Nature ハイライト

がん:がん代謝物によるDNA修復の調節

Nature 582, 7813

腫瘍における細胞代謝の変化は、正常細胞では作られることのない「がん代謝物」の産生をしばしば引き起こす。がん代謝物の中には、クロマチンリモデリングに関わる酵素機能を調節することが知られているものもある。P Glazerたちは今回、がん代謝物の2-ヒドロキシグルタル酸が、ヒストンデメチラーゼKDM4Bを介してDNA修復を調節することを明らかにしている。KDM4Bを阻害すると、DNA切断部位の周囲でヒストン3の異常なメチル化が生じ、修復異常が引き起こされた。

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