物性物理学：反強磁性トポロジカル絶縁体

さまざまなトポロジカル物質の発見は、理論予測とその後の実験的実現によって推進されてきた。しかし、磁性トポロジカル相や強相関トポロジカル相の予測はより困難であり、そうした相の実験的研究は、主に磁性ドープしたトポロジカル絶縁体に限定されている。今回M Otrokovたちは、層状ファンデルワールス物質MnBi₂Te₄において、本質的な反強磁性トポロジカル絶縁体を予測し観測している。ab initio計算と光電子分光計測の結果から、磁気秩序の存在に起因するトポロジカル表面状態のバンドギャップを示す証拠が得られた。この物質の発見は、アクシオン状態や量子化された磁気電気効果などの、磁性トポロジカル相や磁性トポロジカル効果を探索する機会を開くものである。

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