Nature ハイライト

Cover Story:太陽を見つめる:NASAのパーカー・ソーラー・プローブによる最初の観測結果

Nature 576, 7786

表紙は、太陽を背にしたNASAのパーカー・ソーラー・プローブの想像図である。この探査機は、太陽のコロナと太陽風を調べる7年間のミッションを現在行っている。今週号では、パーカー・ソーラー・プローブのチームが、このミッションの最初の結果を4報の論文で報告し、放出直後の太陽風の起源とダイナミクス、そして高エネルギー粒子の物理に関する新たな知見を明らかにしている。S Baleたちは、太陽の磁場がさまざまな時間スケールで急速かつ大規模に逆転していることを見いだしている。J Kasperたちは、太陽の中心から離れる方向に向かうプラズマの視線速度の局所的な増大が、こうした磁場の逆転に伴っていることが多いことを示唆しており、このプラズマと太陽が部分的に共回転していて、それが太陽中心からの距離が予想されていたよりも遠い領域にまで及んでいる証拠も見いだしている。D McComasたちは、爆発現象で放出されるエネルギーの高いイオンと電子の太陽近傍での測定結果を分析し、恒星近傍での粒子の加速に関する知見を得ている。そして、R Howardたちは、塵によって散乱される光の強度について報告し、仮定されている太陽近傍の塵のない領域が実際に存在している可能性を示すいくつかの予備的証拠などを提示している。

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