Nature ハイライト

胚形成:カスパーゼ-8を介したネクロトーシス細胞死の調節

Nature 574, 7778

アポトーシスやネクロトーシスなどの細胞死過程は、発生や免疫に不可欠な要素である。これらの細胞死経路がどのように働くかを理解することは、自己免疫疾患の治療法を開発する上でとても重要である。カスパーゼ-8のノックアウトマウスは、RIPK3とMLKLに依存的したネクロトーシスが抑制されないため、胎生致死となることが明らかにされている。このように、カスパーゼ-8はネクロトーシス経路に干渉する重要な役割を持っているが、その機構は分かっていない。K Newtonたちは今回、マウスにおいて遺伝学的手法を使って、RIPK1がカスパーゼ-8の必須の基質であり、カスパーゼ-8によるRIPK1の切断が、胚形成期にアポトーシスやネクロトーシスを抑制するために重要であることを示す。この研究は、RIPK1とカスパーゼ-8が誘導する細胞死や、適切な胚形成の維持に関するin vivoでの根本的な機構の理解に大きく貢献する。

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