Research Press Release
【心血管疾患】血管の石灰化を防ぐ物質
Nature Communications
2012年9月26日
核内受容体PPARγは、血管平滑筋細胞内の膜貫通型受容体LRP1と相互作用して、マウスの動脈の石灰化病変(ヒトの動脈の石灰化病変に似ている)を予防するうえで役立っていることが判明した。この新知見は、血管を完全な状態に維持するために必要な新たな調節機構を示しており、血管疾患の治療法の開発に役立つかもしれない。この研究成果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
血管の石灰化は、心疾患に関係すると考えられている。石灰化を引き起こす機構については十分に解明されていないが、Wntシグナル伝達経路を調節する膜貫通型受容体LRP1が関与していると考えられている。今回、P Boucherたちは、血管中にPPARγをもたないマウスを作製して、PPARγの欠損がアテローム性動脈硬化症の易罹患性を高め、LRP1の活性化が低下するためにWntシグナル伝達が増強されることを明らかにした。
Boucherたちは、PPARγの選択的アゴニストがアテローム性動脈硬化症の治療と予防に有効である可能性があるため、この新知見には大きな臨床的意義があると考えている。
doi:10.1038/ncomms2087
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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