注目の論文
アフリカイネのゲノム塩基配列解読
Nature Genetics
2014年7月28日
The genome sequence of African rice
おなじみのアジア種のイネとは全く異なるアフリカイネ(Oryza glaberrima)のゲノム塩基配列解読とその解析が行われた。アフリカイネのゲノムは、乾燥に対するイネの抵抗性を上げる研究に大いに役立つだろう。
アフリカイネは、乾燥や酸性土壌のようなストレスの多い条件に対する適応度が、アジア種のイネ(Oryza sativa)よりも高い。今回、R Wingたちは、アフリカイネの栽培化の歴史と過酷な条件に対する適応の過程を解明するため、そのゲノムを解読した。その結果、約3,000年前の西アフリカで、アフリカイネが野生種(Oryza barthii)から栽培化されたことが明らかになった。
また、当時の農民が、アフリカ種とアジア種に共通するイネの形質(たとえば、種子が落ちにくくなることや収量の増加)に影響を与える遺伝子を選択していたことが明らかになった。今後の研究で、アフリカイネのストレス耐性遺伝子の同定、頑健なイネ作りへの活用が進められるに違いない。
doi: 10.1038/ng.3044
注目の論文
-
9月12日
環境:アマゾン先住民の領域が人間の健康に恩恵をもたらすCommunications Earth & Environment
-
9月12日
動物学:タコはあらゆる作業に最適な腕を前面に出すScientific Reports
-
9月11日
古生物学:トカゲのような生物の起源をさらに遡るNature
-
9月11日
環境:2023年のカナダ山火事の長期的な影響を評価するNature
-
9月10日
健康:大麻の使用は女性の生殖能力に影響を与えるかもしれないNature Communications
-
9月9日
気候変動:気温の上昇が添加糖の消費量の増加と関連しているNature Climate Change