注目の論文
肥満に関連する遺伝的多型
Nature Genetics
2010年10月11日
Variants associated with obesity
肥満関連形質に関連する遺伝的多型を報告する2編の論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。
今回、R Loosらは、合計123,865人を対象としたボディマス指数(BMI)に関するゲノムワイド関連解析46件のデータについてメタ解析を実施し、結果を報告している。BMIは、総体脂肪量と肥満の尺度だ。このメタ解析では、BMIに関連するゲノム領域として新たに18領域が同定され、肥満に関連する14の既知のゲノム領域についても確認された。Loosらは、エネルギーバランスの神経調節因子が体重調節において何らかの役割を担っている点を強調している。
一方、I Heidらは、合計77,167人を対象としたウエスト・ヒップ比(WHR)に関するゲノムワイド関連解析32件のデータのメタ解析を行い、WHRに関連する13のゲノム領域を新たに同定した。WHRは、体脂肪分布の尺度だ。そのうち7つの関連は、女性に対する影響が強く、WHRとの関連には性差があることが明らかになった。また、体脂肪分布に関連するゲノム領域とBMIや肥満に関連するゲノム領域は、あまり重複しておらず、両者の調節経路が異なっていることが示唆されている。
doi: 10.1038/ng.685
注目の論文
-
4月25日
動物学:雌のボノボは団結し、雄に対して優位性を発揮するCommunications Biology
-
4月24日
人類学:カルタゴとフェニキアの間に家族的なつながりはほとんどないNature
-
4月22日
健康:高血圧の治療は認知症リスクを低減するかもしれないNature Medicine
-
4月17日
神経学:パーキンソン病に対する幹細胞治療の安全性を臨床試験によって実証Nature
-
4月15日
生体医工学:視覚障害者の移動を支援するウェアラブルAIシステムNature Machine Intelligence
-
4月15日
健康:テクノロジーの活用が高齢期の認知機能低下リスクを軽減するかもしれないNature Human Behaviour