注目の論文
イネの収量増加にかかわる突然変異
Nature Genetics
2008年7月7日
Mutation associated with increased rice yield
単一遺伝子の欠失によってイネの粒大と収量の増加が促進されることを報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。この遺伝子欠失の同定により、従来よりも高収量の栽培種のイネを育種するプログラムが可能となるかもしれない。
独立行政法人農業生物資源研究所の井澤毅らは、栽培種のイネで、粒幅の異なる日本晴(ジャポニカ種)とKasalath(インディカ種)を交配させた。また、井澤らは、この粒幅の違いと関連している、イネゲノム上のいくつかの領域についてマッピングを行い、qSW5という1つの遺伝子に着目した。そして、栽培種日本晴において、日本晴とKasalathの粒幅差の約38%の原因となっている単一遺伝子の欠失を同定した。
qSW5遺伝子の発現レベルが低くなるように作出されたKasalath米の形質転換系統を使った野外実験では、粒重を増した種子が産生されることが確認された。井澤らは、古代人によるイネ栽培化の過程で、qSW5遺伝子の欠失が選択された可能性を示している。さらに井澤らは、ヒトの歴史においてイネの栽培地域に変化があったことから、別の2つの遺伝子(WaxyとqSH1)もジャポニカ米の栽培化に関係していた可能性が高い、と報告している。
doi: 10.1038/ng.169
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