注目の論文
パーキンソン病患者由来の幹細胞
Nature Communications
2011年8月24日
Stem cells from Parkinson’s disease patients
パーキンソン病患者の皮膚細胞から誘導多能性幹細胞を作製することで、パーキンソン病の特徴を模倣できることがわかった。この幹細胞を用いれば、パーキンソン病をいっそう正確に研究でき、その原因となるタンパク質の発現を減らすことができる化合物の同定にも役立つ可能性がある。この研究結果を報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。
M Devine、T Kunathの研究チームは、α‐シヌクレイン遺伝子のコピー数の多い家族性パーキンソン病患者の皮膚細胞を用いて、ニューロンに分化しうる誘導多能性幹細胞を作製した。こうして得られたニューロンは、パーキンソン病にかかっていない家族の細胞の2倍のα‐シヌクレインを産生し、このニューロンがパーキンソン病の特徴を有していることが明らかになった。今回得られた幹細胞は、パーキンソン病が引き起こされる機構の発見に役立ち、α‐シヌクレイン濃度を低下させられる化合物の同定につながるかもしれない。
doi: 10.1038/ncomms1453
注目の論文
-
9月12日
環境:アマゾン先住民の領域が人間の健康に恩恵をもたらすCommunications Earth & Environment
-
9月12日
動物学:タコはあらゆる作業に最適な腕を前面に出すScientific Reports
-
9月11日
古生物学:トカゲのような生物の起源をさらに遡るNature
-
9月11日
環境:2023年のカナダ山火事の長期的な影響を評価するNature
-
9月10日
健康:大麻の使用は女性の生殖能力に影響を与えるかもしれないNature Communications
-
9月9日
気候変動:気温の上昇が添加糖の消費量の増加と関連しているNature Climate Change