注目の論文
人間が起こした地震
Nature Geoscience
2012年10月22日
Man-made quake
昨年起きたマグニチュード5.1のロルカ地震は9人の死者を出し、ロルカの町で多くの建物に被害を与えた。Pablo Gonzalez等は人工衛星データを用いてロルカ地震により引き起こされた地殻変動を解析し断層すべりをモデル化した。彼らは、断層のすべり分布は、地下水のくみ上げの結果として1960年代から自然の地下水水位が250m下がったことにより引き起こされた地球の地殻内における応力変化と相関があることを見つけた。この相関は、人間が引き起こした応力変化がロルカ地震を引き起こす原因となり、断層破壊の広がり、すなわち地震のマグニチュードに影響を及ぼしたことを意味する。
関連するNews and Viewsの記事でJean-Philippe Avouacは「人間が引き起こした応力摂動には十分注意を払う必要がある。地震をどのようにして起こすかは分かっているが、それを制御下に置くことが出来るようになるにはまだほど遠い」と述べている。
doi: 10.1038/ngeo1610
注目の論文
-
10月1日
考古学:岩絵は古代アラビア砂漠で繁栄する人類を描いているNature Communications
-
9月26日
生態学:世界大戦時の沈没残骸が野生生物の生息地となっているCommunications Earth & Environment
-
9月25日
生態学:米国河川における魚類の生物多様性の変化Nature
-
9月25日
地質学:サントリーニ島で最近発生した地震は共通のマグマによって説明できるかもしれないNature
-
9月24日
古生物学:新種の肉食恐竜が白亜紀後期のアルゼンチンを支配していたNature Communications
-
9月24日
気候変動:2100年までに世界的に深刻な水不足が発生するかもしれないNature Communications