注目の論文
魚の小型化で海洋生態系への影響が悪化する
Nature Climate Change
2012年10月1日
Small prospects for fish
気候変動に対する生物学的応答として、海水魚の最大平均体重が2050年までに14~24%減少する可能性があることがモデル研究によって明らかになった。その詳細を報告する論文が、今週、Nature Climate Change(オンライン版)に掲載される。
気候変動に対する海洋での生物学的応答として、分布、生物季節学的特性や生産性の変化を示した論文があるが、こうしたさまざまな影響の相互作用については、ほとんど明確になっていない。今回、William Cheungたちは、気候を原因とする分布、存在量と体の大きさの変化に関する600種以上の海水魚の応答を総合したモデルを作製した。そして、体の大きさが縮小するという推測のほぼ半分が分布と存在量の変化によって説明でき、残りが生理学的なものだと報告している。また、Cheungたちは、熱帯域と温帯域の個体群が、いずれも体長の小型化によって大きく影響を受けることを指摘している。
doi: 10.1038/nclimate1691
注目の論文
-
9月9日
気候変動:気温の上昇が添加糖の消費量の増加と関連しているNature Climate Change
-
9月9日
生態学:海洋の温暖化によって脅かされる重要な酸素生産性海洋微生物Nature Microbiology
-
9月4日
気候:地球の炭素貯蔵能力における世界的な限界の確立Nature
-
9月3日
環境:アマゾンの気候変容の鍵となる森林伐採Nature Communications
-
9月3日
気候変動:歴史的データが示す中国における雹嵐発生日数の増加Nature Communications
-
8月28日
環境科学:コンゴ民主共和国を侵食する都市部のガリーNature