Nature

Cover Story: 「サイボーグ」オタマジャクシ:柔軟な電極インプラントによって発生中の神経活動をマッピングする

Nature 642, 8069 (2025年6月26日)

胚発生中の脳で神経活動を追跡する能力は、脊椎動物の脳がどのようにニューロンを自己組織化して形成するかを理解する上で重要である。今週号ではJ Liuたちが、この課題に対する生体電子工学的解決策として、胚形成期に埋め込むことのできる、柔軟で伸縮自在なメッシュ状マイクロ電極アレイを提案している。このアレイは、胚の成長に伴いニューロンの電気活動をマッピングする。カエルおよびメキシコサンショウウオ(アホロートル)の胚で、このメッシュアレイを神経板と呼ばれる後に脳となる二次元(2D)構造に埋め込んだところ、アレイは神経板と一体化し、脳の発生に伴って伸長や変形を繰り返して、個々のニューロンの活動やニューロンの集団ダイナミクスがどのように出現・進化するかについてのフィードバックをもたらした。表紙は、この過程を表現した想像図であり、カエルの胚発生における主要な4つの段階においてメッシュアレイが配置された状態を表している。

今週の目次とハイライト The Nature Top Ten バックナンバー

Nature注目のハイライト

その他のハイライト

Nature 創刊150周年記念特集

Nature ダイジェスト

Nature は次に何をすべきか

2020年4月号

Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

Nature 創刊150周年記念特集

著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature  混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature  “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

その他のNature 著者インタビュー

Nature Café

ネイチャー・リサーチが主催するサイエンスカフェです。グローバルな視点から様々な分野のサイエンスについて、カジュアルな雰囲気の中、一緒に語り合います。

その他のイベント

研究者の皆様

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