Nature

Cover Story: 多様性を映す:AIモデルの公正性とバイアスのベンチマーキングに役立つ倫理的な画像データセット

Nature 648, 8092 (2025年12月4日)

コンピュータービジョンは、自動運転車から顔認識まで、人工知能(AI)を用いる多くの応用において重要な役割を果たしている。しかし、AIモデルを訓練するために使われる画像データには問題があることが多く、多数のデータセットはインターネットから同意なくスクレイピングされた画像を使っており、そうした画像は一般にメタデータが不正確で、多様性も乏しい。こうした問題に対処するため、ソニーAI社のA Xiangたちは今回、同意・プライバシー・報酬・安全性・多様性・有用性に関するベストプラクティスに基づいて作成された画像データセットを提示している。FHIBE(Fair Human-Centric Image Benchmark、フィービー)と名付けられたこのデータセットには、81の異なる国・地域に由来する1981人の人物を撮影した1万318枚の画像が含まれる。FHIBEは、人口統計学的な属性から髪や肌の色に至るまで、幅広い属性について包括的に注釈付けしているため、著者たちは、AIモデルにおける公正性とバイアスを評価するのに用いることができると述べている。

今週の目次とハイライト The Nature Top Ten バックナンバー

Nature注目のハイライト

その他のハイライト

Nature 創刊150周年記念特集

Nature ダイジェスト

Nature は次に何をすべきか

2020年4月号

Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

Nature 創刊150周年記念特集

著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature  混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature  “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

その他のNature 著者インタビュー

Nature Café

ネイチャー・リサーチが主催するサイエンスカフェです。グローバルな視点から様々な分野のサイエンスについて、カジュアルな雰囲気の中、一緒に語り合います。

その他のイベント

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