教材活用事例

このセクションでは、Nature Video を授業の教材として活用されている事例をご紹介いたします。

法政大学 藤田貢崇研究室では科学ジャーナリズム・物理学をはじめとして、広くジャーナリズムや科学を演習テーマとして扱っています。研究室では、Nature Video を1教材として活用し、ビデオで紹介されている研究を、学生とディスカッションしながら科学ジャーナリズムの観点から高校生や大学の学部学生にもわかりやすく解説することを目的としています。

この教材で使用されているビデオの関連記事はNature ダイジェスト に掲載されています。詳しく解説されていますので、教員の皆さまの活用事例としてだけでなく、高校生、大学生、大学院生の皆さまが背景を理解するのにも役立ちます。この教材で背景をつかんだ上でNature ダイジェスト をご覧いただきますと、科学をさらに深く楽しんでいただけます。

*本セクションに掲載のコンテンツは全て、法政大学 藤田貢崇研究室の責任の元執筆、掲載されています。

新聞などの科学記事よりも踏み込んだ内容のNature ダイジェスト は科学と社会との結びつきを意識させ、優れた映像作品の Nature Video は多くの人々の興味を引きます。科学は社会にさまざまな影響を及ぼしていますが、科学を専門としない学生たちが科学を議論することで、自分たちがどのように科学と関わっているかを理解し、科学がどのような方向に向かうべきかを自分なりに根拠をもって判断できるようになることを願っています。

法政大学 経済学部 物理学・科学ジャーナリズム教室 教授 藤田貢崇

  • 人類史に疑問を投げかけた発見

    人類はアフリカで生まれ、長い年月をかけて世界中へ広がった。アメリカ大陸に人類はいつ定住したかについて、現在のところ多くの研究者に受け入れられている学説は約2万年前というもの。米国カリフォルニア州の道路補修工事中に発見された遺跡から、その説を覆すような出土品が発見された。

  • 世界中に広まったネコの足取りを探る

    現在、世界中で多くの人々に愛されているネコにも、起源とする場所があるはずだ。ネコはいつ、どこで人間社会とかかわり始めたのだろうか。そしてどのようにして世界中に広まっていったのだろうか。ネコの化石の分析によるルーツを探る研究は、人間社会とネコとの深いかかわりを明らかにする。

  • 蚊が飛ぶしくみをスローモーションカメラで明らかにする

    「ブーン」と特有の音を立て、2枚の細長い羽(ほかの2枚は退化した)で飛ぶ蚊は、1秒間に500回以上も羽ばたくという。長い間の謎だった、昆虫が飛ぶ物理学的なしくみが解明されたあとも、蚊が飛ぶしくみはよくわかっていなかった。スローモーションカメラでの撮影により、その謎が明らかになった。

  • 3Dプリンターでガラス造形物をつくる

    化学の実験室にある、らせんを描くガラス管や枝のついた複雑なガラス製品は、専門の技術者が製作したもの。美しいガラス工芸品も芸術家の独創性に培われたものだ。現在、さまざまな分野に急速に普及している3Dプリンターで、複雑な形をしたガラス作品を作るという手法が開発された。

  • 宇宙初期の「地図」作成から25年

    宇宙のあらゆる方向から届くマイクロ波背景放射。このマイクロ波を全天で観測を行ったCOBEの観測から今年で25年が経った。映像では、計画を進めた研究者がどれほど期待を込めて研究を進めたかが収録されている。COBEからPlanck衛星まで、宇宙論にどのような進展があったのか、振り返ってみよう。

  • 石器を「つくった」サルの話

    「鋭い縁の薄い石器は初期の人類がつくったもの」というストーリーは、書き換えなければならないようだ。初期の人類の遺跡に残っている石器とよく似たものを、オマキザルもつくっていることが発見された。オマキザルは偶然つくってしまっただけなのか、それとも意図的につくったのだろうか。

  • 身近な遊びを科学技術に応用する

    研究者は新しい観測事実の発見のため、あるいはよりよい理論を考え出そうと日々工夫や努力を重ねている。ときには、日常の生活や子どもの頃の遊びの経験が新しい技術開発の種になることがある。おもちゃの「ぶんぶんゴマ」に発想を得た技術が、開発途上国の医療に役立つ事例を紹介しよう。

  • 探査機の行く手は惑星プロキシマb

    太陽系外惑星のプロキシマbが発見されたのは2016年。生命体の存在を期待できるハビタブル・ゾーンにあるこの天体を直接探査する「ブレークスルー・スターショット計画」。これまでの探査衛星とは何が違うのか、計画実現のためにはどのような技術が必要となるのかを探る。

  • ありがとう、プランクトン!

    水を漂うプランクトン。映像で紹介されているように、じつに多様な形と色をした生き物たちだ。水の中に生きる小さな生き物たちの世界を身近な存在とは言えないが、プランクトンは私たちの生活をさまざまな面から支えている。小さなプランクトンに大きな感謝を捧げよう。

  • あなたの実験結果、再現できますか?

    研究の成果としての科学論文には、ほかの研究者が結果を検証できるように実験方法を明記する。必要な実験装置と必要な技術さえあれば、その結果は誰もが再現できるはず、と多くの人は信じているのではないだろうか。しかし、実際はそうではないという衝撃的な現実が明らかになった。

  • すぐ近くにもあった太陽系外惑星

    太陽にもっとも近い恒星プロキシマ・ケンタウリに惑星が存在していることが明らかになった。宇宙空間では「すぐ隣り」にある惑星系ということになるが、その惑星はどのような環境なのだろうか。生命体が存在する可能性はあるのだろうか。新たに見つかったこの太陽系外惑星に寄せられる期待は大きい。

  • 脳の地図を作り上げる

    私たち人間の中で体重のわずか2パーセントしかない脳。しかし、現代科学でも脳についてはいまだに謎が多い。「脳のどの部分が、どんな活動をつかさどっているのか」を明らかにすることは脳神経科学者の夢だ。最近、大規模研究プロジェクトの成果として、最新の「脳地図」が得られた。

  • ついに捉えられた重力波

    人類はついに重力波を観測した。アインシュタインの理論を裏付けるこの観測結果は、ニュースでも大きく取り上げられた。重力波は日常生活では実感できないが、非常に大きな質量によって時空が伸びたり縮んだりした「ゆがみ」が波となって伝わったものだ。重力波はどのようにして捉えられたのだろうか。

  • 化石人類「ホビット」の歴史を紐解く

    身長1メートルほどの身長で、インドネシアのフローレス島に住んでいた化石人類の「ホビット」。この人類よりもさらに古い人類の化石が同じフローレス島で発見された。ホビットがこんなにも小柄だった理由や、本当に石器を作っていたのかなど、いくつかの疑問が明らかになりつつある。

  • 彗星は太陽系の歴史を知っている

    欧州宇宙機関(ESA)の探査機ロゼッタはチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に接近し、着陸機フィラエの着地を成功させた。詳細な観測から、地球の水と彗星の水は起源が異なっていること、予想外に大量の酸素が存在することなどが明らかになった。新たな観測事実は、さらに新たな謎を引き起こした。

法政大学 経済学部 物理学・科学ジャーナリズム教室 協力学生
相場竣介、石塚克己、今泉健、鵜澤駿、小林稜、柴崎啓介、田中海斗、山田育弥、渡邊航、安藤優希、河原直樹、清水宏紀、仙田達也、髙橋遼右、近藤徹哉、齋藤雅弥、佐久間遂也、津田将吾、飯田悠太、岩谷拓実、鍛治田雄輝、片岡勇樹、徳田剛、鳥山大、永井貴大、藤田裕介

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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