Nature ハイライト

分光法:近接場光学による原子レベルの分解能

Nature 568, 7750

化学的性質も細胞機能も同じように、構造変化に基づいている。そうした構造変化を駆動する分子の内部振動を直接可視化するには、これまでにない分解能の分光法が必要である。この分解能は、探針増強ラマン分光顕微鏡法によって実現されると見込まれており、この手法を用いてサブ分子分解能で個々の分子が画像化され、分子振動の直接可視化が実現に近づいている。今回J Leeたちは、極低温超高真空環境において精密制御可能な接合部を用いて探針増強ラマン分光顕微鏡観察を行い、単一分子内の基準振動の画像を初めて記録し、振動によって駆動される電荷や電流に起因する分子内分極をマッピングしている。

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