Nature ハイライト

微生物学: CRISPR–Cas免疫に見られる多様性

Nature 532, 7599

原核生物におけるCRISPR–Cas適応免疫系は、ウイルスや他の侵入可動性遺伝因子に由来するスペーサー塩基配列を用い、これらのエレメントを塩基配列特異的な様式で標的とし、破壊する。その結果、細菌集団内でのスペーサーの多様性は高いことが多いが、ウイルスはエスケープ変異を進化させることによりスペーサーの多様性に打ち勝つと考えられているため、多様性の重要性は分かっていない。今回E Westraたちは実験的進化研究によって、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)バクテリオファージとその宿主細菌の共進化を追跡し、スペーサーの多様性が高いと、ウイルス感染の高特異性との相乗効果によって、実際にウイルス集団を消滅させられることを証明した。これらのデータから、スペーサーの多様性の高さは、CRISPR–Cas免疫がうまく働くために非常に重要であり、それはウイルスの免疫回避能力を制限するからだということが分かった。

Letter p.385
doi: 10.1038/nature17436 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2016年4月21日号の Nature ハイライト

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