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進化生物学:中期更新世のスペインにいたヒト族はネアンデルタール人に近縁だった

Nature 531, 7595

シマ・デ・ロス・ウエソスで発見された40万年前のヒト族の切歯。現代人のDNAが混入しないよう、粘土で覆って保存されていた。
シマ・デ・ロス・ウエソスで発見された40万年前のヒト族の切歯。現代人のDNAが混入しないよう、粘土で覆って保存されていた。 | 拡大する

Credit: Max Planck Institute for Evolutionary Anthropology

スペイン、シエラ・デ・アタプエルカのシマ・デ・ロス・ウエソスで発見された中期更新世のヒト族について、新たに行われたゲノム解析から、このヒト族がデニソワ人よりもネアンデルタール人に近縁なことが明らかになり、ネアンデルタール人とデニソワ人の分岐が43万年以上前であることが示された。これらの標本のミトコンドリアゲノム解析に基づく以前の報告では、デニソワ人に近縁なことが示唆されていたが、それだと、後期更新世のネアンデルタール人と形態的特徴を共有していることなど他の考古学的証拠と符合しなかった。

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