Nature ハイライト

宇宙物理学:初期の原始星進化に見られる質量アウトフロー

Nature 527, 7576

原始星の質量損失は、現在の星形成理論で重要な要素であり、原始星の降着に対する釣り合いと、星団での星形成に必要な乱流源の両方をもたらす。今回、複雑な密集した星形成環境である、へび座南領域内部でのアウトフロー活動の新たな描像が提示されている。A Plunkettたちは、原始星団の中心にある非常に若いクラス0の源からの、一連の明確な間欠的アウトフロー現象を解析した。12C16O(J = 2−1)の輝線から、アウトフロー放出物質には22個の明瞭な特徴があること、そして、最近の放出物質が最も高速であることが明らかになった。今回のデータは、原始星進化の最初期段階で間欠的な降着が始まっており、非常に密集した環境においてもアウトフローは損なわれていないことを示唆している。

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