大地震の予知は常に扱いが微妙な問題だった。しかし、昨年カリフォルニアを襲った大地震の研究で、地震の位置や規模だけでなくその破壊の正確な特徴までも予知する方法が見つかった可能性がある。20年前になされた予測では2004年9月28日にカリフォルニア州パークフィールドで起きたマグニチュード6の大きさと場所をなんとか予知することができたが、1966年に起きた前回の地震の破壊域の南端から始まり、ほぼ真北に向かって進んだその破壊の方向は予想外のことだった。しかし、その特徴は予測可能だったとD SchorlemmerとS Wiemerが今週号のBrief Communicationsで述べている。パークフィールドで起きた地震に先立つ30年間に起きた小さな地震の規模の分布を解析することで、彼らは、まさに予測通りに地震が進行したことを示した。さらに、断層に沿った微小地震の規模を監視することで大きな応力下にある領域を特定することができ、それによって将来どのような地震が起こるかを決められる可能性があるとも述べている。
2005年4月28日号の Nature ハイライト
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