Nature ハイライト

免疫学:V(D)Jリコンビナーゼの構造

Nature 518, 7540

脊椎動物の免疫系では、レパートリーが限られている遺伝子コードセグメントから免疫グロブリンやT細胞受容体をコードする一連の異なる遺伝子を作り出すのにV(D)J組換えが使われている。この組換え過程は切断複合体RAG1–RAG2により開始される。W Yangたちは今回、ヘテロ四量体であるRAG1–RAG2リコンビナーゼの結晶構造を3.2 Åの分解能で明らかにした。複合体はY字型の構造をとっていて、腕に当たる2つの部分がそれぞれ、RAG1–RAG2ヘテロ二量体を含んでいる。全体的な構造はヘアピン形成トランスポザーゼと似ており、この酵素が特殊な型のトランスポザーゼとして進化してきたことを立証している。この構造は、V(D)J組換え機構や疾病を引き起こす多数の変異の基盤に関する手掛かりを与えてくれる。

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