Nature ハイライト

宇宙論:超高光度クエーサーが照らす宇宙再電離時代

Nature 518, 7540

遠い宇宙に存在する、超大質量ブラックホールを持つクエーサー(想像図)。
遠い宇宙に存在する、超大質量ブラックホールを持つクエーサー(想像図)。 | 拡大する

Credit: Zhaoyu Li (Shanghai Astronomical Observatory)

宇宙赤方偏移(z)が6と7との間であるということは、銀河間物質が中性状態から完全に電離した状態に至る途中の時代を示している。今回X Wuたちは、z = 6.30に超高光度クエーサーを発見し、その可視光と近赤外領域の光度が、zが6を超える既知のクエーサーの数倍であることを報告している。著者たちは、近赤外領域のスペクトルデータから、このクエーサーが持つブラックホールの質量を太陽質量の約120億倍と見積もった。これは、外向きに働く放射の力と内向きに働く重力は釣り合っているとするエディントン限界の降着率を仮定して導出された、太陽質量の130億倍という値と矛盾しない。この天体は、z = 6の時代を示すことが分かっている最も明るいクエーサーとして、宇宙再電離時代の終わりに大質量ブラックホールの周囲で起こった銀河形成を研究するのに役立つだろう。

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