Nature ハイライト

遺伝学:肥満の遺伝的要因

Nature 518, 7538

GIANTコンソーシアムによる2つ目の論文では、E Speliotesたちが、肥満の定義と肥満症の評価に広く使われているボディーマス指数(BMI)について全ゲノム関連研究とMetabochipを利用したメタ解析を行ったことを報告している。この解析で、BMIに関連する遺伝子座が97か所見つかり、そのうち56か所は新規のものだった。これらの座位の多くは、他の代謝関連の表現型に有意の影響を及ぼしている。今回同定された97座位によってBMIの分散の約2.7%が説明でき、また、全ゲノム解析による推定からは、BMIの分散の20%以上がありふれた多型で説明できると考えられる。パスウェイ解析によって、肥満の素因に中枢神経系が関係しており、シナプス機能、グルタミン酸シグナル伝達、インスリンの分泌/作用、エネルギー代謝、脂質の生物学、脂肪生成などに関わる新しい遺伝子や経路が存在することが明らかになった。

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