Nature ハイライト

構造生物学:哺乳類電子伝達系複合体Iの構造

Nature 515, 7525

ミトコンドリアの電子伝達系の1番目の酵素は複合体I(NADH-ユビキノンオキシドレダクターゼ)で、NADHからユビキノンへの電子伝達を、ミトコンドリア内膜を横切るプロトンの移動と共役させ、これがATP合成につながる。今回、ウシ心臓のミトコンドリア由来の複合体Iについて、低温電子顕微鏡による分解能5 Åの構造が報告された。これまで構造が報告されている下等な生物の複合体Iに比べ、哺乳類の複合体Iはずっと大きい。著者たちは、44個のサブユニットのうち、よく保存された14個のコアサブユニットと哺乳類特異的な14個のサブユニットの計28個について構造的にどこに帰属するかを明らかにした。

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