Nature ハイライト

細胞:iPS細胞のin vivoでの作製

Nature 502, 7471

今回M Serranoたちは、Oct4、Sox2、Klf4およびc-Mycという標準的な「山中因子」を使った、体細胞の多能性状態への再プログラム化が、in vivoでも可能であることを初めて示した。マウスの胃、腸、膵臓および腎臓の細胞からin vivoで誘導された誘導多能性幹(iPS)細胞を解析したところ、これらの細胞が、トランスクリプトームのレベルでは、in vitroで作製されたiPS細胞よりも胚性幹(ES)細胞に似ていることが示された。in vivoで作製されたこのようなiPS細胞は、胚性マーカーおよび胚体外マーカーを発現する胚様構造を作り出す能力も持つことから、従来のiPS細胞やES細胞には見られない分化全能性の特徴を持つと考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度