Nature ハイライト

材料:粉粒体の謎

Nature 435, 7045

砂は我々がその上を歩くとき固体のようにふるまうが、砂時計では流体のように流れるのはなぜか。今週号の2本の論文で、隣り合う粉体粒子間に働く力のネットワークを研究することによって、この古くからある謎の解決が試みられた。  H Jaegerたちはゆっくり回転するプランジャーを使って、シリンダーに充填したガラスビーズにせん断力をかけた。シリンダーの底では、壁付近のビーズはゆっくり流れ、中心付近のビーズはぎゅうぎゅうに詰められて、固体ブロックのように回転する。流れる状態からぎゅうぎゅう詰めの状態への遷移に伴って、ビーズ間の力のネットワークは大きく変化する。言い換えると、ぎゅうぎゅう詰めにされた状態が持つ明瞭な構造上の特徴が見いだされたのである。  R BehringerとT Majmudarは、プラスチック製の円板状の粒子を使い、円偏光子を通して粒子が示す応力パターンを観察した。高密度に詰められた系と低密度に詰められた系を比較したところ、低密度の系は1つの方向では圧縮されるが、もう一方の方向では膨張することがわかった。これら2つの系は力のネットワークが大きく異なるが、意外なことに、高密度に詰められた系の力分布はJaegerたちの流れるビーズと似ている。「この2つの実験は力のネットワークの少し異なる性質を調べたものだが、それにしても、双方の結果を両立させるような説明を導き出すのはむずかしい」とM van HeckeがNews and Viewsで述べている。

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