Nature ハイライト

構造生物学:smoothened受容体の構造

Nature 497, 7449

smoothened(SMO)受容体は、ヘッジホッグシグナル伝達経路の重要なシグナル伝達物質の1つで、この伝達経路は正常な胚発生の維持に関わっており、また発がんにも関係している。SMO受容体は、frizzledとともにGタンパク質共役受容体(GPCR)クラスFに分類されてきた。今回、ヒトSMO受容体が小分子アンタゴニストのLY2940680と結合した状態の結晶構造が報告された。LY2940680は、現在臨床試験中の経口抗がん剤である。これは、クラスA以外のGPCRの構造として初めて報告されたものであり、クラスAのGPCRで保存されているモチーフのほとんどを欠いている。また、この構造から4つのジスルフィド結合で安定化された長い細胞外ループの非常に複雑な配置が明らかになった。

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