Nature ハイライト

脳:ひげによる接触の認知

Nature 489, 7415

げっ歯類が上顎ひげで対象を探るとき、接触の信号は皮質体性感覚野に表現され、これは投射経路によって運動野にも送られる。また、運動野から体性感覚野へと戻る投射もあり、このことから、ひげの運動情報を送ることで触覚信号との統合が成されている可能性がある。今回K Svobodaたちは、実際に運動野が体性感覚野にどのような情報を送っているのかを調べた。マウスに、ひげの動きと触覚やその他の感覚との統合が必要な対象位置決定の課題を実行させ、そのさなかの体性感覚野内にある運動ニューロン軸索の終末叢の活動を画像化した。得られた画像から、軸索がひげの動きや接触を含む多様な信号を表現していることがわかった。

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