Nature ハイライト

発生:受精におけるカルシニューリン

Nature 449, 7160

卵における受精から細胞質内Ca2+濃度の上昇までの過程は、多細胞生物の卵の活性化に極めて重要な現象であり、詳細に解明されているが、その下流経路についてはあまり調べられていない。今回、2つの研究グループが、ホスファターゼであるカルシニューリンを含む新たな経路を発見した。カルシウムによるカルシニューリンの活性化は、減数分裂M期で停止していた卵の細胞周期を受精後に進行させるため、アフリカツメガエル(Xenopus)の胚発生開始に必須である。そして、ホスファターゼ活性の第二波は有糸分裂開始を誘導するのである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度