Nature ハイライト

生化学:in vitroでのセントロメアの再構成

Nature 477, 7364

セントロメアはクロマチンの特殊な領域で、染色体分離と細胞分裂に不可欠だが、この領域がどのようにして決まり、有糸分裂の際の微小管結合部位である動原体が形成されるようになるのかは不明である。今回A Straightたちは、脊椎動物のセントロメアのクロマチンをin vitroで再構成した。この再構成CENP-Aクロマチンを無細胞抽出液に加えると、これだけでセントロメアと動原体タンパク質の集合、微小管の結合が起こり、有糸分裂チェックポイント機能を示すことがわかった。この無細胞系はCENP-Aのさまざまな分子特性の解明に使え、脊椎動物の複雑なセントロメアの研究に役立つ手段となりそうだ。

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