Nature ハイライト

心理:幼児にも見られる分かち合い

Nature 476, 7360

幼児にも見られる分かち合い | 拡大する

Credit: Max Planck Institute for evolutionary Anthropology

幼児にも見られる分かち合い | 拡大する

Credit: Felix Warneken

ヒトの社会をほかの霊長類の社会と比べた場合に際立つ特徴の1つは、さまざまな状況で資源を平等に分かち合うことである。しかし、ヒトの幼児もチンパンジーも、協力せずに手に入ったものはあまり公平に分配しない。こういう思いがけない報酬に対する反応を調べる行動学的研究で、幼児には玩具、チンパンジーには食べ物を与えたところ、3歳の幼児でも、共同作業によってチームの一員が玩具を得た場合には、より公平にそれを共有する傾向があることがわかった。平等主義的傾向が出現するのは学齢期の6〜7歳であり、この時期に公平性という社会規範を学習するのだと考えられていたが、今回の結果はこうした一般的な仮説とは一致しない。チンパンジーは、収穫が共同作業で得られたかどうかにかかわらず、公平性を好まない。現生人類がより大きな集団になるほど資源をより平等に分配する傾向は、共同作業で得た獲物の分配に起源を持つと考えられる。

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