Nature ハイライト

遺伝子:ピロリ菌のトランスクリプトーム

Nature 464, 7286

胃内の酸性条件下で盛んに増殖するピロリ菌(Helicobacter pylori)には、全人類のほぼ半分が感染している。保菌者のほとんどは無症状だが、炎症や潰瘍、胃がんを発症する場合もある。今回、一次転写産物の5′末端に選択性がある新しい手法を用いて、複数の条件下で培養されたピロリ菌について、主にプロセシングを受けてないメッセンジャーRNAと低分子非コードRNAからなる「一次トランスクリプトーム」が決定された。ピロリ菌のゲノム配列とタンパク質インタラクトームは既に公表されており、この研究は実験に広く使われているHelicobacter株26695についての3番目の包括的な参照データセットとなる。

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