Nature ハイライト

宇宙:z > 2の2つの超新星

Nature 460, 7252

超新星は、近傍宇宙から遠く離れたところまでに存在する銀河の物理過程を研究するための貴重な機会となる。しかし、超新星の特性や現在の望遠鏡の検出感度のために、高い赤方偏移を示す例を見つけ出すことは極めて難しい。過去の探査では、重力崩壊型超新星(II型)がz ≈ 0.7まで、熱核反応超新星(Ia型)がz ≈ 1.5まで確認されている。Cookeたちは、紫外線領域が非常に明るく、また長寿命の強い輝線をもつサブクラスIIn型である重力崩壊型超新星の特別な性質をうまく使って、赤方偏移z = 0.808、2.013、2.357に今まで知られていなかった3つの超新星が存在することをアーカイブデータから発見した。赤方偏移z > 2にある天体の研究は、最初の星の誕生後まもない時期の宇宙を観測する手段となる。

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