Nature ハイライト

Cover Story:進むべき道:国際極年から得られた教訓

Nature 457, 7233

分野にもよるが、科学研究にとって1年は長い時間である。第4回国際極年(IPY4)は、2007年3月に始まり、今やっと終わろうとしている。詰め込まねばならないことはたくさんあった。今週号では、IPY4で達成されたことのいくつかを振り返り、温暖化する気候のもとで北極・南極がたどる運命について考える。Q Schiermeierは、北極と南極への調査旅行から帰った研究者たちに、その際に行われた実験について聞いている(News Feature p.1072)。彼らによれば、IPY4では、処理するのに数十年はかかりそうなデータが得られた。しかし彼らは、氷床の継続的監視の重要性をはっきりさせ、人間活動の両極への影響を政策決定に織り込むことの必要性を政治家たちに警告している。R Monasterskyは、北極で生まれ、そこに住む人々が気候変動に立ち向かい、研究者と協力して自分たちの将来を守ろうと努力するようすを報告している(News Feature p.1077)。これらの話題についてはEditorialでも論じられている(p.1057)。表紙写真は、真夜中の太陽のもとで浮氷の上を歩くイヌイットの猟師。2000年にカナダのヌナヴートで撮影された。

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