Nature ハイライト 遺伝:霊長類ゲノムにおける爆発的重複 2009年2月12日 Nature 457, 7231 現時点でゲノムの塩基配列が明らかにされている霊長類には、マカク、オランウータン、チンパンジー、およびヒトの4種があり、分節重複の比較解析地図を作製することが可能となっている。今回行われた地図作製で得られた結果を用いて、ヒトのすべての分節重複に関する進化史が再構築された。ヒトとアフリカ大型類人猿につながる祖先の分枝では、一塩基対変異などの変異過程が減速していた時期に、分節重複の蓄積は4倍に加速していた。この見かけ上の爆発的な重複活動は、集団の有効な大きさや世代時間が変化した結果か、もしくは、ゲノムが不安定化した時期があったことを示しているのかもしれない。 2009年2月12日号の Nature ハイライト 細胞:壁のない生活 遺伝:エンハンサーの地図を作る 化学:ホウ素の新しい形態 ナノテクノロジー:微細なプリント 遺伝:霊長類ゲノムにおける爆発的重複 医学:C型肝炎動物モデルへの手がかり 細胞:血液細胞系の発生 がん:前立腺がんのマーカーを発見 細胞:ヒトのリボスイッチが初めて見つかった? 目次へ戻る