Nature ハイライト

植物:被子植物の受精の仕組み

Nature 455, 7216

重複受精は生物学的に極めてまれな生殖様式で、被子植物の進化にとって重要な革新的機構と考えられている。重複受精では、動物の受精とは違って、不均等な娘細胞が選択的に分裂することにより、一対の精細胞が作られる。今回、新規なFボックスタンパク質FBL17が、シロイヌナズナでの2個の精細胞産生を促すことが明らかになった。FBL17は、雄性生殖細胞にあるサイクリン依存性キナーゼ阻害物質KRP7を標的とする。被子植物の細胞周期調節機構は、酵母と動物細胞の間で進化上よく保存されている。今回の研究は、特殊な環境に合うように調節機構が進化する仕組みを明らかにしている。

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