Nature ハイライト

宇宙:お月さん、いくつ?

Nature 450, 7173

タングステン同位体の新しい研究から、月形成の年代が見直された。月は、初期の地球が受けた巨大衝突の際に放出された破片からできたと考えられている。このとき受け取った高いエネルギーによって、月が溶融しマグマオーシャンが形成されたと考えられてきた。タングステン同位体のこれまでの研究では、月は太陽系が生まれてから6,000万年以内に固化したとされていた。月の金属をハフニウム・タングステン年代測定法に基づいて調べた新しいデータは、サマリウム・ネオジム年代測定法の結果と一致しており、固化の年代はもっと遅くて、太陽系の誕生から5,000万年から1億5,000万年後であったことを示している。

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